武勇愛山生もと・酒って面白い
愛があるから興味をそそられる。この男となら寝られるなと思えたら、それが結婚の第一歩になるという。本当か? それは私が男だから分からない。
愛山という米は融けやすい。生もと仕込みとは米を磨り潰して麹米にする。融けやすいのに磨り潰す。転びそうな子供の背中を押すようなものだ。
が、蔵元にしたら違うのだろう。考えがあってこの酒を醸してくれた。遊び心か? それもあるかもしれない。が、文句なしに旨い。実に食と合わせやすい仕上がり。
当然ながら、その香りは控えめ。上品か? 一瞬の思いがそれを覆らせた。敢えてこの仕込みにしたんだ。飲みたい酒を造りたかったんだ。そう思わせた。魚にも肉にもその美味さが絡み合って、その僅かな後に見事に消える。WASH効果? そうではない。一体になっている。
なぜ、この酒を造りたかったのか、本人に語って貰うしかない。
上品? 違う。上質の生もと。そう思わせた。が、人は十人十色、酒また十色。
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