歴史の一片に出遭った2018年
今年の特別賞を京都の日本酒BARよらむに贈りたい。常きげん山廃純米無濾過生原酒2011年に上槽。農口尚彦杜氏の常きげん蔵でのファイナル(だと思う)を丁寧に寝かせて置いておいてくれた。素晴らしい出遭いだったということで捧ぐ。農口となったいま、その味わいは既に過去のものとなっているかもしれないが、歴史の片鱗を感じさせるもの。丁寧な醸し技というものはこういうことなんだろうと思わされた。まさに美事。そこまで感じさせるよう丁寧に保存してくれていた「BARよらむ」に謹んで感謝したい。
まだ届かない農口尚彦杜氏のメモリアルボトルや平気で高額酒をあれこれ出す、飲み手泣かせの杜氏ではあるが、その作品(酒)を飲まずに死ねなくなってしまった。しかし、値段が高いと思わせずに、旨いとも、巧いとも思わせてくれる仕上がり。それでいながら杜氏のひとつの姿である献上の構え。同時に、どうだ?と耳元で声が聞こえるかのような味わい深さ。
おいしい酒を醸してくれた数多の蔵の皆様に感謝と、今年もあれこれと我が儘に付き合っていただいた方々に御礼申し上げるとともに、来年が皆様の佳き年になりますことを心より祈念いたします。そして、末筆ながら支えてくれているあなたにありがとう。
BARよらむ
京都市中京区二条通東洞院東入る
詳しくは下記をご覧ください
http://www.sakebar-yoramu.com/
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